catch-img

営業チームも喜ぶ!展示会の出展効果を高めるアンケート

展示会には新規リード獲得、製品・サービスのPR、ブランディングなど、みなさんそれぞれ目的を持って出展されているかと思います。しかし、出展したブースで実施する来場者アンケートについては、何のためかわからないけど通例だから…と、これといった目的意識もなく実施している企業も少なくないかもしれません。


展示会アンケートは、出展と同様に明確な目的を持って実施をすれば、例えば獲得した名刺情報の中からホットリードを割り出すこともできる、非常に有効な営業・マーケティングツールです。


今回の記事では、新規リード獲得のために出展した場合のアンケートについて、その目的と設計のポイントなどについて考えてみましょう。



目次[非表示]

  1. 1.展示会アンケートの目的
    1. 1.1.リードの状態を把握するため
    2. 1.2.リードの興味を知る
  2. 2.展示会アンケート作成のポイント
    1. 2.1.営業チームの責任者と一緒に設計する
    2. 2.2.回答者の気持ちになって作る
    3. 2.3.BANTにこだわらない
    4. 2.4.記述式によって得られる情報もある
    5. 2.5.個人情報の利用目的を明記する
  3. 3.まとめ




展示会アンケートの目的


展示会で実施するアンケートの役割は、一言でいえば「展示会の出展効果を高める」ことです。


つまり、展示会の出展目的をサポートしてくれるのがアンケートだと言えるでしょう。ですから、展示会の出展目的によってアンケートの目的も異なってきます。


例えば、出展目的が製品・サービスのプロモーションであればユーザー評価や競合製品などの調査がアンケートの目的であり、企業ブランディングが目的なのであればアンケートは企業イメージの調査などのために実施することになるでしょう。


そして、リード獲得を目的として展示会に出展した場合のアンケートは、名刺情報の精査が主な目的となるはずです。


では、なぜ名刺情報を精査するのでしょうか。その理由は2つあります。


リードの状態を把握するため


展示会で獲得した名刺情報はリード(見込み客)として、商談のアポ取りやメール配信などといった、今後のアプローチにつなげていきます。


しかし、獲得した名刺情報すべてに対して同じようなアプローチをしていたのでは効率が良くないうえに、大きなチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。


そこでアンケート結果をもとに、獲得したリードがそれぞれ「認知」「興味関心」「理解」「比較検討」「購入」の、どのフェーズにあるのかを読み解くのです。


ちなみに、「認知」「興味関心」「理解」「比較検討」「購入」はリードの状態を5つのフェーズで表したものです。


展示会も含めて、マーケティング活動ではターゲットがどのフェーズにあるかを分析し、どのようなアプローチをかけるかが重要なポイントとなります。



アンケートによって、そのリードが「比較検討」や「購入」のために来場していることがわかれば、営業チームがアポ取りの電話をかけることができます。また、「認知」「興味関心」の段階で市場調査のために訪れたリードであれば、お礼メールをきっかけにコミュニケーションを図るなど、リードの状態ごとにアプローチ方法を工夫することができるでしょう。


これが、名刺情報を精査するひとつ目の理由です。


リードの興味を知る


名刺情報の精査はリードの状態を把握するためだけでなく、それぞれの興味(何をしたいのか・何を知りたいのか)を知るうえでも必要になります。


リードに対して営業チームが動き出す場合でも、メールによるコミュニケーションを続けていく場合でも、リード個々の興味を知っていればより効果的なアプローチをかけることができるからです。


例えば、「導入を検討しているが、各社製品のランニングコストを知りたい」ということが分かっていれば、競合とのランニングコストの比較表などを添えてアポを取ることで、商談の席に着く可能性はグッと高まるはずです。また、「AIの導入に関する情報が欲しい」リードには、関連資料やセミナーの案内をいち早く届けることで、貴社や貴社製品を強く印象付けることができるでしょう。


このように、しっかりとした目的のもとに実施されたアンケートの結果は、獲得したリードへのアプローチ方法を検討するうえで非常に有効なツールとして機能してくれるのです。




展示会アンケート作成のポイント


アンケートは展示会の出展効果をより高めてくれるツールのひとつですが、何を聞けばいいのか、どうしたら回答率を上げられるのかと、設計段階で頭を悩ませている方も多いかもしれません。


なぜなら、出展目的や出展製品が変わるごとにアンケートもそれに合わせて設計し直さないと、本当に役立つ情報を集めることができなくなってしまうからです。


ここでは、有効な回答を引き出すためのアンケート設計のポイントをみていきたいと思います。


営業チームの責任者と一緒に設計する


展示会の目的がリード獲得である場合、商談・受注というゴールがあるはずです。そして、そのゴールに向かって実際にアポ取りから活動をするのは営業チームです。


ですから、アポ取りや商談の際に必要となる情報は何なのか、その情報をどう使うのか、アンケート設計の際には営業チームの責任者とすり合わせながら内容を詰めていくことをお勧めします。


また、こういった共同作業を重ねていくことで営業チームとの連帯感が自然と強まり、展示会後の活動もスムーズになる傾向にあります。


回答者の気持ちになって作る


展示会の来場者の多くは市場調査や情報収集を目的としているため、限られた時間のなかでできるだけ多くのブースを回りたいと思っているはず。


そんな来場者にとって、質問がずらりと並ぶアンケートは敬遠されて回収率が低くなるばかりか、回答の質についても疑問が残ってしまいます。


アンケートは以下のような形で、なるべくシンプルですんなりと答えられる内容にすることがお勧めです。


 ●名刺に書いてある情報は聞かない

 ●質問はなるべく少なくする

 ●選択式の回答をメインにする

 ●唐突な質問は避け、流れにストーリー性を持たせる


BANTにこだわらない


展示会アンケートでは「BANT※」に沿った項目を設計するように言われることが多いですが、回答者の気持ちを考えると、実はあまり期待できません。


みなさんの中には、展示会アンケートで購入時期を尋ねられて、とりあえず「6カ月以上先」に丸をつけた経験はありませんか?予算を聞かれて思わず「未定」にチェックしてしまったことはありませんか?


セールスの雰囲気が漂う質問は、どうしても敬遠されがちなのです。


展示会のお手伝いをしている弊社の経験上、購入時期や予算を聞き出すのは、営業チームが商談の席に着いてからでも遅くはありません。


購入時期や予算をどうやって聞き出すかで頭を捻るよりも、リードの状態や興味を把握するための設問に注力することをお勧めします。


※BANT:Budget(予算)、Authority(決済権)、Needs(必要性)、Timeframe(導入時期)の頭文字を取ったもの。


記述式によって得られる情報もある


先の項目で述べた通り、お手軽なアンケートにするために「選択式の回答をメインにする」ことは重要です。しかし、文章を記述して回答してもらう “記述式”にもメリットがあります。


 ● 回答の選択理由や具体的回答を聞き出すことができる

 ● 選択肢以外の、出展側が気づかなかったニーズや情報を発見できる

 ● 回答者の価値観や心理構造を知ることができる


このように、記述式には文章で書いてもらうからこそ得られる回答があり、これらは特にリードの興味を知る上では重要な情報となり得ます。


記述式は時間がかかるからと無理に避けようとせず、必要に応じて設問しておくことをお勧めします。


個人情報の利用目的を明記する


これも回答者の気持ちを踏まえた設計の一部かもしれませんが、取得した個人情報の利用目的を明記しておきましょう。


個人情報の転用・悪用を懸念してアンケートを避けている来場者もいます。安心してアンケートに答えていただくためにも、取得した個人情報の利用目的と取り扱いについて、アンケート用紙の分かりやすい場所に記載するようにしましょう。




まとめ


アンケートの設計は心理学にも通じるともいわれ、展示会の出展を長年サポートしている弊社のベテラン社員も「アンケートは、奥深い」と語ります。


しかし完璧ではなくても、しっかりとした目的意識のもと回答者の気持ちになって設計・実施されたアンケートであれば、展示会後のアプローチで役立つ情報は必ずや得られるはずです。


みなさんも次回の出展では是非ともアンケートを実施して、ひとつでも多くのリードを商談へとつなげてください!


展示会への出展やアンケートの実施、展示会後のアプローチ方法などでお困りの方は、下記お問い合わせ欄よりお気軽にご相談ください。




BtoBビジネスのお困りごとは、
お気軽にご相談ください。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
Biz Lab.の詳しい資料はこちらからダウンロードできます。
お電話でのお問い合わせはこちら
平日10:00~18:00

人気記事ランキング