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展示会来場者とのより良いコミュニケーションとは

展示会は出展社と来場者が出会い、双方間でコミュニケーションが生まれる場です。ですが、来場者は様々なブースを回りたいと思っていることがほとんどですので、コミュニケーションを取れる時間はかなり限られています。


その中でどれだけ有効な時間を過ごせるか。1分や30秒とまで言われる短い時間の中で、お互いにどれだけ有益な情報をやり取りできるか。それが出展社にとっても、来場者にとっても重要です。


どう声掛けをすればいいか分からなかったり、通路で話に花は咲くが、ブースまで連れてくるのが難しかったりと様々な課題があると思います。


ここでは、展示会でどのようにすれば来場者とより良いコミュニケーションが取れるかを具体的に解説します。


目次[非表示]

  1. 1.事前の準備が決め手
  2. 2.出展目的を明確にする
  3. 3.ターゲットをブース内まで引き込むには
    1. 3.1.①「5歩間」でターゲットの足を止めるブースデザイン
    2. 3.2.②展示品で来場者を逃がさない
    3. 3.3.③ノベルティには相性がある
    4. 3.4.④声掛けでメリットを伝えてはいけない
  4. 4.行動を振り返る




事前の準備が決め手

展示会で来場者とより良いコミュニケーションを取るには、事前準備で全てが決まると言っても過言ではありません。


どのターゲットに対して、何をするのか。事前にシミュレーションしておくことで、目標設定や振り返りもしやすく、成果につながります。




出展目的を明確にする



何のために出展していますか?


これは、必ず私たちがお客様に聞くことです。


名刺も集めたいし、売上げにつながる商談もしたい。当然です。ただ、貴社が一番大事にしたいことを明確化した方が、視点が定まり、より良い来場者コミュニケーションにつながります。


新規顧客になりうる名刺情報の大量獲得でしょうか。重点顧客との密な商談でしょうか。新サービスに対する多くの人からの意見収集でしょうか。


一番の出展目的を定めたら、ターゲットとなる対象を思い浮かべてみてください。


そのターゲットに向けて、コミュニケーションの事前準備を整えます。




ターゲットをブース内まで引き込むには

「○○の製品置いております!」や「△△サービスの説明はいかがでしょうか」と声掛けしても、会釈だけされてスルー。少し話は聞いてくれるが、愛想笑いで終了。


誰もがこのような経験があるのではないでしょうか。


これは貴社の『ターゲットを考えたコミュニケーションの想定不足』で起こります。


では、どうすればいいのか。


ターゲットをしっかりキャッチし、ブース内まで来ていただくためには、4つの観点に着目することが重要です。



①「5歩間」でターゲットの足を止めるブースデザイン

皆さんは、ご自身が展示会に行ったときにどのようなブースに立ち寄りますか?


仮に事前に何も調べていかなかったとしたら、どのようなブースに立ち寄りたくなるでしょうか。


その分野で特に名の知れた企業でない限り、でかでかとブースに企業名が載っていても、気に留めませんよね。


自らの探している製品・サービスに近い画像や映像、自分が課題と思っていることへの解決策やキーワードがあれば、気になりませんか? とりあえず立ち止まって、チラシをもらったり、話を少し聞いたりしてみようかなとなりませんか?


ブースの前を通りかかって通り過ぎるまで、短いと5歩ほどしかありません。その5歩の間に、来場者は自分に気になるものかそうでないものかを判断しているのです。そのため、たった5歩の間でターゲットに届くキャッチコピーやイメージ画像等が重要です。


それらを踏まえたブースデザインで、ターゲットは必ず寄ってきます。



②展示品で来場者を逃がさない

前述した5歩でターゲットを立ち止まらせるブースデザインであったとしても、良く見てみたら何を置いているかいまいち良く分からない…。ブース前には人が寄ってくるけれど、なかなかブースの中まで人を誘導できない…。そんなブースに心当たりはありませんか?


それは展示品を置く位置が悪いかもしれません。


もしかして、通路から一番遠い、ブース内部奥の壁沿いに展示台を並べていませんか?


あくまでも一例ですので、必ずしも通路から遠い位置にある展示台が悪い、とは言えません。しかし、コミュニケーションを考えたときに、ブースデザインで貴社のサービスが気になった方に対し、即時で展示品を手に取って見られた方がスムーズな説明になるような気がしませんか?


通路で話に花が咲き、製品の説明をしようと思っても手元に資料や製品がなく、ブース内部に取りに戻る…ブース内部へ移動してもらう。鉄は熱いうちに打てと言いますが、少しの時間でももたついてしまうと、来場者の熱は冷めてしまいます。


スムーズに説明に移動できるよう、ブース手前側に展示品があった方がより良いコミュニケーションを取ることができる可能性が高いです。



③ノベルティには相性がある

ノベルティの配布を考えることがあるなら、必ず出展目的を振り返ってみてください。


出展目的によれば、ノベルティが有効的にも逆効果にもなりうる可能性があります。


端的に言うとノベルティは、貴社の製品に興味がない人でも寄ってくる「とにかく集客」のためのツールです。


より金額感や必要度合いの高いノベルティであればあるほど、人は集まります。しかし、その分ターゲットとしない来場者も集まります。


出展目的次第ですが、ノベルティには向き不向きがあり、以下にそれらをまとめてみました。


 

幅広い業界・業種の意見や名刺を集めたい場合は、ノベルティは有用に働きます。一方で、特定の業界や顧客と深い商談をしたい場合は、広く配布するノベルティはあまり有効活用なされません。


しかしながら、ターゲットが特定されている場面でも、来場者が首から下げているバッジを参考にして配布先を変えたり、事前に設定した基準を超えた商談ができたりした場合のみ配布する等の事前運用を想定することで、その課題を回避できることもあります。



④声掛けでメリットを伝えてはいけない


最後の着目ポイントが「声掛け」です。


最も重要と言ってもいいくらい、重要なポイントになります。


極端な例ですが、非常に興味をそそるブースデザインをしており、展示品やチラシの陳列もあるが、人が一切立っておらず、無人のブースがあったらいかがでしょうか。


積極的な方であれば、展示台の上などに置いてある名刺などから連絡を取るかもしれません。


しかし、大概は「営業や開発の人がいないから詳しいことが分からないな…チラシだけもらっておこう」となり、そのチラシは職場の机の上で気づけばゴミになっていることでしょう。


やはり、大抵の来場者はその場で知りたい、聞きたい、話したいからこそ展示会に足を運んでいます。非対面のやり取りで済むような内容であれば、ネットサーフィンやメールでの往復で完結してしまいます。


「手触り感」が欲しいからこそ、展示会ブースでは「声掛け」が重要になります。


けれど難しいのが、自社の製品のメリットを伝えてはいけないこと。


どうしても、出展社側は来場者に対して自社製品を売り込みがちです。


一歩引いて考えてみてください。


あなたは何となく課題感を持っていて、何か解決できる糸口がないか展示会に探しに来ました。色々な人と会話してみて、その解決策のヒントを得たいと思っています。


そこで出会ったブースの担当者がこちらの事情を聴くこともなく、ただ自社製品の良さを並べ立てている。


どう見えますか?


「欲しいのはそれじゃないんだよね…」、「とりあえず御社の製品の良いところは分かったけど、それが私のためになるの?」、「で、それがどうしたの?」


こういった意見になるのではないでしょうか。


来場者が探しているのは、貴社の製品を通して自分たちの未来がどうなるのか、どういった状態にしてくれるのか、つまり「ベネフィット」です。


貴社製品から来場者が得られるものは何でしょうか。貴社サービスを利用することで、どういった状態になることができるのでしょうか。


それを紐解き、声掛けで使用することで、自然と来場者は貴社のブースに寄ってくるでしょう。




行動を振り返る

序盤で事前の準備が決めて、とは言いましたが、もちろん振り返りがないと次につながりません。


今回どのような出展目的のもとでどのような施策を行ったのか。また、会期中に運用の変更をした場合は、どのような課題感に対してどのように解決策を講じたのかを振り返りましょう。できれば、当日行った段階でメモを取っておくと良いです。


今回の運用で、来場者にどのような影響や効果があったか振り返ることで、次回出展するときにより良いコミュニケーションが取れるようになります。


出展目的や出展分野で取るべきコミュニケーションは多様に変化しますが、社内の知見を蓄積し、PDCAを回していくことで、より良い来場者コミュニケーションを取ることができ、さらなる集客につながるでしょう。





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