2022年2月の名古屋に続いて、同年5月に東京でも開催されたバックオフィス系の展示会「HREXPO」。
Biz Lab.は、この一連の開催が展示会初出展となったFCEトレーニング・カンパニー様を伴走サポートしました。
そして東京開催の最終日、出展を終えたばかりの同社マーケティング部 成田雄耶様に展示会の出展経緯とBiz Lab.のサポート体制、
さらには名古屋・東京での成果についても語っていただきました。
► Biz Lab.伴走のポイント
Point 01
来場者がブースを発見してから商談に至るまでのコミュニケーション・プランを資料として作成しご提案。これに基づくブース運営を事前に打ち合わせ、展示会初出展のリード獲得・商談獲得をアシストしました。
Point 02
コミュニケーション・プランをもとに、壁面グラフィックや什器の配置などブースの設計・装飾もご提案。来場者とのトークやブース内の動線確保など、現場での円滑なブース運営に貢献しました。
Point 03
ブース前でターゲットに足を止めてもらうためのチラシを作成。壁面グラフィックと連動した内容により、自然な流れでターゲットをブースへと誘導することができました。
商談獲得の新ルート開拓のため、初めての展示会出展へ。
(株)FCEトレーニング・カンパニー マーケティング部 インサイドセールスチーム マネージャー 成田雄耶様
― どのような課題があって展示会に出展されたのでしょうか。
成田
商談を獲得するための、新しいルートを開拓する必要があったからです。
これまで、弊社にはいわゆる“勝ちパターン”としてセミナー開催がありました。講師陣の力には自信がありますし、セミナーに参加さえしてもらえれば、ある程度の成約が見込めていました。しかしコロナ禍によってセミナーがオンラインのウェビナーに変わると、参加者の反応も変わってしまい、従来ほどの成果が上がらなくなってしまったのです。
そこでウェビナー以外でも商談を獲得できる方法を探さなくてはと模索していたところで、グループ会社の1社が展示会で成果を出しているという話を聞きまして。それなら展示会を試してみようということになり、名古屋と東京の『HREXPO』に出展を決めました。
―Biz Lab.(=昭栄美術)に依頼された経緯を教えてください。
成田
もともと昭栄美術さんとはビジネス上のつながりがあったのですが、出展するからには成果を最大化したいと思い、改めてご相談させていただきました。
打ち合わせでは、出展の経緯や目的、ターゲット、何を伝えたいかなど、しっかりとヒアリングしていただいたのを覚えています。
―ヒアリングの後、Biz Lab.からはどのような提案があったのでしょうか。
成田
弊社の『Smart Boarding』という教育研修コースは、E-ラーニングによる「インプット」とオンライントレーニングによる「アウトプット」がセットになっている商品です。この特徴を効果的に見せるため、まずはこのインプットとアウトプットのデモを同時に流せるように、2つのモニターを並べたセットをつくろうと言っていただきました。
さらに、初出展となった名古屋のブースは角地で来場者から見つけてもらいやすい好立地だったのですが、これを加味した “コミュニケーション・プランニングシート”を作成して、会期中のブース運営についても提案していただきました。
しかもその内容をブース設計にまで落とし込んでもらえて。初めての出展で、来場者が自分たちのブースで足を止めてくれるだろうかという不安もあったのですが、こういったご提案はとても心強かったです。
2つの画面でインプットとアウトプットのデモを同時に流すセット
―コミュニケーション・プランニングシートとは、どのようなものだったのですか。
成田
コミュニケーション・プランニングシートは、来場者の心理変化と行動パターンを描いた、カスタマージャーニーマップをベースにしたものでした。
それは来場者がブースを発見してから商談に至るまでのフェーズで区切られていて、それぞれのフェーズで私たちがどのようなツールを使い、どのようにコミュニケーションを取っていくことが最適なのかを説明してくれていました。
初出展で実感した、コミュニケーション・プランの重要性
名古屋「HREXPO」で施行中の展示ブース
―名古屋「HREXPO」での展示会初出展、結果はいかがでしたか。
成田
弊社のデザイナーが担当したブース壁面のグラフィックについても、コミュニケーション・プランに基づいたアドバイスをいただいて。これがとにかく来場者の目をひいてくれました。
グラフィックに興味を持ってくれた来場者をブースに誘導し、モニターを2つ並べたセットで『Smart Boarding』の特長を伝え、話を掘り下げていく。
提案していただいたプラン通りのコミュニケーションで180人と名刺を交換して、出展から3か月後の現在は25件の商談につなげています。
―名古屋の来場者は3日間で3000人という発表でした。
成田
でも実際にはもっと少なかった印象です。そのなかでターゲットを見つけて名刺を獲得していくわけですから、現場経験が豊富な昭栄美術さんと『現場ではこういう流れでいきましょうね』と事前にブース運営についての話ができたのは、かなり助かりました。
プランがないままでは、本当に場当たり的な対応になっていただろうと思います。
来場者を立ち止まらせ、商談を獲るためのブース運営
東京「HREXPO」での展示ブースと成田様
―今回の東京「HREXPO」も、名古屋での運営を踏襲されたのでしょうか。
成田
今回も壁面のグラフィックと『動画を見て終わりにしないE-ラーニング』というコピーは強いフックになってくれました。
ただ、東京のブースは奥まった場所で左右を他社ブースに挟まれていて。出展前の打ち合わせでは、昭栄美術さんがこのことをかなり気にしてくれて、来場者の足を止めることに重点を置いたチラシを作ろうと提案していただけました。
実際に出展してみると、確かに大通りと比べて人通りが少なく、ブースも近くまで来なくては見つけられないような場所でした。それでも、チラシは通りかかった来場者の足を止めるツールとして十分に機能してくれていましたね。内容が壁面のグラフィックと連動していたので、ブース内への誘導もスムーズでした。
さらに、弊社グループで出版も手掛け、私たちがビジネスパーソン向け研修としても提供している「7つの習慣」をノベルティとして使用できたのも大きかったです。
人材育成に明確な課題を抱えている人にはグラフィックとコピーがフックになり、そこまでの課題感がない人には、チラシと『7つの習慣』で興味を持ってもらうという流れでした。
―ほかにも東京のブース運営で工夫された点はあるのですか。
成田
名古屋で獲得した案件のいくつかが長期化しているという点を踏まえて、今回は “その場で商談のアポを獲得する”という目標を定めて展示会に臨みました。
ただ、その場で商談を獲得するためにはどうしたら良いのか。まずは名古屋での経験をもとに来場者とのトークの順序や方向性、使用する説明資料など、ご提案いただいたコミュニケーション・プランを深掘りしてみました。
そのうえで自分たちなりのプランを設計し、接客時の動線や必要となる備品などを昭栄美術さんと相談しながら、具体的な運営を想定したブースを造りこんでいただきました。
―そういった工夫は、どのような結果として現れたのでしょうか。
成田
名刺交換は300枚以上、目標としていた商談は34件獲得できました。
名刺の数は想定よりも少なかったですが、獲得した名刺の約10%とその場で商談のアポイントを取ることができました。しかもアポイント先は、確度の高い企業様ばかりです。
今後はもっと商談数が増えていくはずですから、初日の入場の少なさなどを考えると目標達成度はかなり高かったといえます。全体の成果として見たら、名古屋よりも何倍も大きな手応えです。
東京の展示ブースには様々な運営のアイディアが盛り込まれた
「実際の現場を経験してみると、
“プロの視点”は本当に重要なのだと実感できました」
―2度の出展を振り返って、Biz Lab.に対する率直な感想を教えてください。
成田
展示会にただ出展するだけではなく、ブース運営や設計についてプラスオンの提案とサポートをしていただいて、東京の出展ではリード獲得から商談獲得のステップまで進むことができました。
このような結果を得られたのも、事前にコミュニケーション・プランシートを作っていただき、そのプランに基づいて準備を進めていけたからだと考えています。実際の現場を経験してみると、そういった“プロの視点”は本当に重要なのだと実感できました。
―展示会を終えたばかりですが、今後の展開はもうお考えですか。
成田
この会期中に、会社から次の展示会にも出展を申し込んだと報告がありました。この報告は、弊社の経営層が展示会を商談獲得の新たなルートとして認識してくれた証拠だと捉えています。
しかし、まずは今回獲得したリードをしっかりと商談に進めて、出展の成果を最大化していきます。そのためにも、以前のようにリアルセミナーが開催できない今、リードのナーチャリングは少し工夫が必要かなと。ナーチャリングは成果がすぐには見えてこないので、施策として何が適切なのか判断が難しい。ですから、今回獲得したリードの進展については、是非また昭栄美術さんと振り返りをさせていただきたいですね。
どういったリードからの受注が多かったとか、情報をお互いに共有しながら、ナーチャリング施策や次回出展に向けたターゲット選定などについて、今後もパートナーとしてお話を重ねていきたいと考えています。
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